水無月

エンコウ祭り

水難事故がないように、水の妖怪(?)のエンコウ様をお祀りする行事です。

昭和40年前後頃までは、旧暦の6月12日に南国市や高知市の五台山や介良・吹井等では水辺に棚を作り、キュウリ等を供えてエンコウ祭りをする民家や地区があったそうです。今では、家でエンコウ祭りをするところは、ほとんどありませんが、南国市の前浜・久枝地区や稲生地区では、地域でエンコウ祭りを行っています。

虫送り

農業中心の社会では夏を迎える前に害虫の駆除を目的とした儀式がたくさん行われていました。その一つが虫送りです。

平安時代末期に活躍した斉藤別当実盛が寿永2年(1183)の篠原の戦いの際、乗っていた馬が稲の切り株につまずいたところを討ち取られた為に、実盛が稲を食い荒らす害虫になったという言い伝えによって行われる行事です。

こちらで把握しているのは下記の通りですが、変更されている事もありますので、あくまで参考程度に御覧ください。

小高坂村(現小高坂地区)の虫送りの行事で使われていた直径約60センチの銅鑼(どら・通称ジャン)が、どういう経路か、高知競輪で1950年の開設のころから使われていたとか。レースが残り一周半になると「ジャーン、ジャーン」と威勢よく鳴らされ、ラストスパートの始まりを盛り上げ続けていたが、ひびが入り、1998年ごろ「引退」。現在は競輪場「りょうまスタジアム」に展示されているそうです。

輪抜けさま

夏に突入しようという6月30日には各地で輪抜けさまが行われます。

「夏越(なごし)の祓(はらい)」、「6月(みなづき)の祓」ともいわれ、緑の茅(ちがや)の輪を抜けて、半年間の罪穢(けがれ)を祓い、緑の生気を得て暑い夏を健やかにと祈る古来から続く、古式のままの神事で、絵馬が飾られます。

茅の輪は、通常は鳥居に取り付けられるのですが、変わったところでは直径が4mを超える茅の輪を作り、交通安全祈願で車ごと輪くぐりを行える神社もあります。大きな神社から地域の氏子だけお祈りに来る小さな氏神様まで様々ですが、無病息災を願う気持ちには変わりがありません。大きな神社では露店も立ち並び、とても賑わいます。

高知の夏は輪抜けさまで始まり志那祢様(しなねさま)で終わると言われます。

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