柚子

柚子のアップ

8月下旬〜12月上旬

柚子の生産量日本一

高知県は、全国でも有数の柚子の産地で、生産量、作付面積ともに日本一です。(平成15年度現在)

柚子は酸味が強く、甘酸っぱいのが特徴です。柑橘類の中でも寒さに強く、5月から6月頃、白くかわいい花が咲きます。7月頃から小さな実がつき始め、秋の終わりごろから冬にかけて黄色く色づいていきます。

8〜10月中旬までは、まだ黄色くなっていない緑色の柚子が、青玉として出回り、それ以降は、よく思い浮かべる黄色い柚子が出荷されます。青玉は黄玉よりも酸味が強く、爽やかな風味です。

木としての寿命は長く、中には100年を超えるほどの木もあるそうです。高さは約4メートルで、枝には長いとげがあります。

柚子は他の果実に比べ、大きさの割に中身が小さく、種もたくさんあります。しかし、皮は薬味や香り付けとして吸い物や茶碗蒸しに、種は化粧水の原料として使用することもでき、余すことなく使うことができます。

柚子は大馬鹿?

実がたくさん

桃栗三年柿八年の後に、「柚子の大馬鹿十八年」などと続けて言われることもあり、柚子は木を植えてから実をつけるまでに、年月がかかります。そのため、早く採取するために、昭和40年頃以降から接木の技術が開発され、今では接木を行うことが一般的になっています。接木をすると、3〜4年で大量の実を収穫することができます。

もちろんこれで十分おいしいのですが、接木をせずに、1個の種から丹精込めて育てた実生(みしょう)の柚子は、濃厚で柚子本来の味がするそうです。

柚子の効能

柚子畑

柚子は、他の果物に比べビタミンC、クエン酸、カルシウムを多く含みます。クエン酸には、疲労回復や消化を助けたり、体質の酸性化を予防する働きがあります。また、単体では吸収されにくいカルシウムの吸収を助ける働きもあり、今、注目されている栄養素です。ビタミンの王様と呼ばれるビタミンCですが、果汁はりんごの40倍、果皮はレモンやスダチよりも多く含まれています。ビタミンCは、肌の張りを保ち、しみや小じわを防ぎ、美白効果があるといわれています。柚子は健康にも、美容にも良い果物なんですね。

「ゆのす」のバリエーション

色づいた柚子

さて、「ゆのす」とは何でしょう?

高知県では、柚子を絞った柚子酢のことを「ゆのす」と呼んでいます。同じく、昔からの方言では、柚子のことも指します。柚子の古名がユノス(柚之酸)ですので、高知県ではその名残があるのかもしれません。

「ゆのす」は高知の人にとっては身近なものです。柚子といえば、きれいな黄色や風味を活かして、皮がよく使われるイメージがありますが、高知県では果汁を使うことも多いのです。柚子の果汁は、酸っぱいことから、酢の代用として昔から使われています。酢の物や寿司飯を作るときに使用するのはもちろん、蜂蜜や砂糖を入れて、ジュースにして飲んだりと、様々な使い道があり、柚子のフルーティで濃厚な香りが楽しめます。

日曜市でも、柚子そのものと、柚子を絞った「ゆのす」が瓶などに詰めて売られてあります。柚子玉は時期が限られてきますが、「ゆのす」は、ほぼ年中買うことができます。塩を加えたものもありますが、絞り汁をそのまま詰めているので、酸化には気をつけて保存することが必要です。

お酒と割ったり、お菓子作りに使ったり、いつもと違った料理の隠し味として色々考えてみてもいいかもしれませんね。ゆのすの可能性はとどまるところを知りません!

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