路面電車
独特の振動と、金属音を響かせながら、高知市内を走っている路面電車。1904年(明治37年)から市内を走っていて、現存する路面電車としては日本最古のものです。 高知では、土佐電気鉄道が運営している電車なので「土電(とでん)」と呼ばれています。
乗り方
JR高知駅の改札を出るとすぐに、屋根付きの「電車のりば」と書かれた場所が目に飛び込んできます。 ――路面電車の高知駅前停留所です。 電車というと、切符を自動販売機で買って、改札を通して・・・という手順で乗るものだとお思いの方が多いと思いますが、土電の場合は、どちらかというとバスに乗るのと同じ感覚の方がいいかもしれません。 実際、乗る時に、乗車券を取り、目的の駅のアナウンスが聞こえたらボタンを押し、運賃箱に運賃を入れ降りる ――まさしく、バスの乗り方なのです。バスと違うことといえば、電気で走っているということぐらいでしょうか。(^_^)
特徴的な乗り換え方
さて、土電の特徴といえるのが、はりまや橋での乗り換えです。 土電は、高知駅前〜はりまや橋まではまっすぐ走るのですが、はりまや橋交差点で、三つの方向に分かれます。 駅(北。高知では山が連なっている方が北だと考えると良いです)を背にして、右側(西)が、お城や県庁に行く方面。左側(東)がごめん・領石通方面。まっすぐ(南)は、わんぱーくこうちに行く桟橋通り方面になります。
なかなかややこしいので、ここで具体例を一つ。例えば、お城に行きたい!と思って高知駅前停留所から乗車したとします。高知駅から数えて三つ目のはりまや橋まで行ったら、ここで乗り換えをします。 運賃180円を料金箱に入れ、運転手さんに「乗換券を下さい」と告げて券をもらい、目的の方向にある停留所(この場合は、県庁前・朝倉・伊野方面)まで移動します(移動距離は20mぐらいで近いです。) 時たま、乗り換えが必要ではない場合もありますが、基本的に乗り換えがあると思った方が間違いありません。 そして、移動した停留所から乗車し、「高知城前」停留所で降りる際、もらった乗換券を運賃箱に入れれば良いのです。 (ちなみに、鴨部(かもべ)という停留所までは乗換券で乗車できますが、それ以降は料金が加算される仕組みになっています)。
停留所の場所
この他に気を付けることといえば、高知市街地を走っている間は、路面電車は道の真ん中を走っているので、停留所も同じように道の真ん中にあります。「停留所がない!?」と驚く前に、道路の真ん中に停留所がないかどうか確認してください。ちなみに、だいたい横断歩道の真ん中から「安全地帯」である停留所に行けるようになっています。(場所によっては、真ん中にないところもありますが、市街地に関しては真ん中にあります)。 これだけ押さえれば電車(高知では、JRのことを汽車、土電のことを電車といいます。)の乗車は、大丈夫です。電車を活用して、観光名所を思う存分満喫してください。
メモ
【参考文献】
- 『高知城下 町名今昔』高知市、2002年
- 『高知 城下町読本 改訂版』高知市、2004年
- 『路面電車はゆく』高知新聞社、1998年