星神社の秋祭り

神輿を担ぐ若い衆

高知市五台山長江と高須大島の氏神様である星神社の秋祭りは10月第三日曜日に行われます。

五台山には星神社が3つ

五台山には星神社が3つあります。鳴谷地区(五台山南面)の長い美しい石段の先にある星神社、高須大谷地区(五台山北面)の星神社、そして、長江地区と高須大島地区の境にある(五台山北面)星神社です。

地元の方にうかがうと、星神社は女性の神さま。お姉さんが鳴谷地区(五台山南面)にある星神社で、『古来より静かなるを好む』ということで、社殿内でのお祭りのみ。一方、妹さんの星神社(長江地区と高須大島地区)は、立派な御神輿が出ます。

星神社 急な階段の上に鎮座 急な階段を神輿をおろす

勧請年は不明ですが、野中兼山を助けた小倉少助が晩年に長江の地に移り住んだ時に、鳴谷の星神社からご神体を分祀したと伝えられており、星神社は小倉家の敷地を借りて建てられたという話を地元の方から伺いました。なお、小倉少助と子の三省の没年は承応3年(1654)です。

秋祭りの御神幸で持っていらした金幣の奉納年が「正徳六年申正月吉日」と「亨保二年戌九月九日」なっていました。正徳6年は1716年、亨保2年は1717年ですから、随分と歴史がありますね。

急な階段を神輿をおろす 急な階段を神輿をおろす 田園の中の神輿

祭りの変遷

お話によれば、昔は10月18日に祭りを行っていたそうです。また、何処も同じですが、戦時によって御神幸もやまっていたのだそうです。その後、昭和55年頃に団塊の世代が中心となって神輿を復活。

「神輿もボロボロやったき、出来るところは皆で直して、出来ないところは頼んで直した」と。自分達の手で神輿を直したという誇りを感じます。

御神幸 御神幸 御旅所の様子

御神幸

昼過ぎ、神社での神事の後、御神輿を下の集落までお連れします。急な階段に重い御神輿。足を滑らせても大変。慎重に氏子の若い衆がおろしていきます。

御神幸は、総代さんの持つ金弊を先頭に、太鼓、榊台、鳥毛、鉄砲、子供神輿町、神輿と続きます。最初は長江方面の御旅所に向かいました。今年は、一旦、御旅所を通過して、老人保健施設早蕨まで足を延ばし、賑やかに神輿を揺らしました。

御旅所の様子 御神幸 天狗と親子

御旅所では神事の後、周辺の氏子の人たちが参拝。置かれた御神輿の下をくぐる人も沢山。お祭りに、子ども達も嬉しそうです。素朴で人が温かいお祭りです。

御旅所では神事の後、周辺の氏子の人たちが参拝。置かれた御神輿の下をくぐる人も沢山。お祭りに、子ども達も嬉しそうです。素朴で人が温かいお祭りです。

三つの御旅所まで、御神幸を楽しまれた神さまは、氏子の若い衆にまた急な階段のある坂道を引き上げられました。

御神輿の下をくぐる親子 御神幸 神社に帰る御神輿

取材日:2015年10月18日
(掲載日:2015年11月5日)

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