土佐湾のクジラ

ニタリクジラ

ヒゲクジラ類

土佐湾で見ることのできるクジラの主役は、ニタリクジラです。ニタリクジラは、ヒゲクジラの仲間です。

ヒゲクジラの口の中には歯がなく、発達したクジラ髭があります。髭は上あごのみにあり、下あごにはありません。このひげは粘膜の変形した物です。このクジラ類は、大きく口を開け、プランクトンや稚魚を海水ごと口に入れ、軟らかな舌を使いひげの間から海水を押し出し、プランクトンや稚魚をこしとります。

頭蓋骨は左右対称で、2個の噴気孔(潮噴き穴)を持ちます。

現在、この類は10種類あり、いずれも歯クジラ類よりも大型です。最大のひげクジラ類はシロナガスクジラで、これは地球上に存在する動物の中で最大です。

沖縄県の座間味諸島や東京都小笠原諸島、ハワイ等で見ることができるザトウクジラも同じヒゲクジラの仲間です。土佐湾では、ザトウクジラではなくニタリクジラがホエールウオッチングの対象となっています。

ハクジラ類

土佐湾の広い海域で、マイルカやゴンドウクジラ、ハナゴンドウクジラなどを見ることができます。東の一部の海域で見ることのできるマッコウクジラもハクジラの仲間です。

ハクジラ口の中にはクジラ髭はなく、代わりに歯があります。歯は皆、同じ形をしており、歯茎から出ているか埋もれているかのいずれかです。俊敏なハンターであり、魚やイカを1匹づつ捕まえます。この類は胃で食物を噛み砕くので、胃の数は4〜9個です。

頭蓋骨は非左右対称で、短絡化がおこっています。1個の噴気孔(潮噴き穴)を持ちます。

この類は67種類おり、世界中の河川、河口、沿岸、大洋と広く分布しています。

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